イーロン・マスクがTwitterを買収してからやった3つのこと

イーロン・マスクがTwitterを買収してからやった3つのこと

20221028日、米テスラのCEOで世界的大富豪のイーロンマスク氏が米Twitter社の買収を完了しました。

株式取得の表明から半年、言論の自由の確保や認証の強化を目標に「Twitterはブランドを強化し、企業の成長を助ける最も尊敬される広告プラットフォームになる」と宣言したマスク氏。Twitterのアイコンとして慣れ親しまれている青い鳥にちなみ、「The bird id freed」とツイートしたことが話題を呼びましたね。

そんなイーロンマスク氏がTwitterを買収してからというもの、さまざまな動きにより世界中に激震が走り続けています。

イーロンマスク氏は、Twitterを手に入れてからどのような改革に踏み切ったのでしょうか?その人物像とともに見ていきたいと思います。

イーロンマスクのプロフィール

  • 出身地:南アフリカ共和国
  • 国籍:アメリカ合衆国、カナダ、南アフリカ共和国
  • 年齢:51
  • 出身校:ペンシルベニア大学経済学部・理学部卒業

幼少期からものづくりが好きで、ロケットを使った実験やコンピュータープログラミングを独学で習得するなど、勉強熱心だったというマスク氏。友人と外を走り回るよりも、1人で読書をしたり黙々と作業に打ち込むことを好む子どもだったそうです。中でも、百科事典の内容を完璧に暗記していたという驚きのエピソードもありましたよ。

人種差別が蔓延る地域で「白人」として育った幼少期

南アフリカの首都で暮らしていたイーロンマスク氏は、アパルトヘイトのプロパガンダが氾濫する環境の中、「白人」の立場で育ちました。

Twitterを買収した今、言論の自由を求め続けているマスク氏。それには幼少期、アパルトヘイトの厳しい現実を突きつけられる非白人たちの中で、自分たち白人が何食わぬ顔をして暮らしてきたことへの思いが馳せられているといいます。幼少期に自分が育ってきた環境が、今自分が掲げている「言論の自由」とはかけ離れたものだったという事実から、当時の出来事や経験については積極的に語られていません。

イーロンマスクがTwitter買収後にした4つの改革

①半数以上のスタッフを解雇

イーロンマスク氏がTwitter買収後に行ったことの1つとしてよく知られているのは、大量のレイオフ(解雇)。それまでTwitter社で長く働いてきたスタッフを含む半数以上を解雇し、残った社員には「今後、長時間猛烈に働くことを選ぶか、それとも会社を辞めるか」という選択を迫りました。

解雇対象の社員にはメールが送られ、「さらなる精査を行った結果、組織にとって今後必要のない仕事を特定した。きょうがあなたにとってこの会社で働く最後の日だ」などと書かれていたそうです。また、正式な解雇通知メールを送られずツイートの中で「彼はクビだ」と呟かれたことで解雇を知った従業員もいたのだとか。

9人の取締役も全員解雇

今現在、Twitter社の取締役はイーロンマスク氏ただ1人。それまでTwitter社に貢献してきた、前CEOのパラグ・アグラワル氏やCFOのネッド・シーガル氏を含む9人の取締役全員を解雇しました。これにより、マスク氏への権力の集中が一層進む形となりそうです。

③公式マークの有料化

日本でも、芸能人や組織・ブランドのアカウント名に付与される認証バッジ、通称・公式マーク。その公式マークを有料化するという取り組みをスタートさせました。

これにより、著名人や企業の公式アカウントなどが特定しづらくなり、誰でも簡単に「公式」を名乗れることになってしまったことから混乱を招きました。これを受け一度はサービスが停止された公式マークの有料化でしたが、形を変えて再度採用されることになりました(日本では未提供)。

従来の青色マークに加え、企業向けに金色のマーク、政府機関向けにはグレーのマークが表示されるようになります。公式マーク有料化による「なりすまし」を防ぐため、電話番号のないアカウントには販売しない、プロフィールを変更すると再度Twitter社の審査を受けるなど、規制を強化しています。

④投稿監視体制の弱体化

イーロンマスクがTwitterを買収してわずか12時間後には、黒人差別用語のツイートが500%近く急増するなど衝撃のタイムラインに世界中がざわつきました。

NBAキングのレブロン・ジェームズさんは、「ヘイトスピーチ=フリースピーチではない」と反論しました。

イーロンマスク氏は他にも、過激な発言で波紋を呼んだアメリカ前大統領・ドナルド・トランプ氏の停止アカウントを復活させるなど、アカウント停止や投稿削除の規制を緩和する動きを見せました。トランプ氏は「Twitterが良識ある人の手に渡った」と歓迎しています。

まとめ

さまざまな企業や個人の娯楽として使われ続け、私たちの生活になくてはならないプラットフォームであるTwitter。そんなTwitterを巡り、波紋を呼び続けるイーロンマスク氏の人物像と思想について見てきました。

マスク氏の一連の言動により、若者や広告主のTwitter離れが浮き彫りになる中、マスク氏は今後どのような形でTwitter人気を取り返していくのでしょうか。Twitterを利用するユーザーの1人として目が離せませんね。