10月末にアップルが2016年7~9月度(第4四半期)の業績を公開しました。
2016年はiPhone生産縮小、業績低迷などネガティブなニュースが多かったアップル。9月に発売された「iPhone7」も発売前のリーク情報などにこれといった目を引くニュースもありませんでした。そういった面もあり、ニュースサイトやその他ネット上では革新性を失ったアップルに対する失望の声もみられました。
ですが、今回の業績発表ではサービス部門の売上高が24%アップ、四半期ベースでは過去最高の63億ドル(約6300億円)だったようです。あれ?調子良かったの?と一瞬錯覚しそうになりましたが、発表された数字をみると普通にマイナス成長なので、調子良かったサービス部門を大きく取り上げただけですね。
業績詳細は以下のとおりです。
2016年第4四半期 アップルの業績
2016年 第4四半期 7~9月度 | 前年同期 | 成長率 | 2017年 第1四半期 10~12月度 予測 | |
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売上高 | 469億ドル (約4兆6900億円) | 515億ドル (約5兆1500億円) | -8.9% | 760~ 780億ドル |
純利益 | 90億ドル (約9000億円) | 111億ドル (約1兆1100億円) | -18.9% | - |
1株あたり の利益 | 1.67ドル (約167円) | 1.96ドル (約196円) | -14.8% | - |
売上総利益率 | 38% | 39.9% | -4.76% | 38.0~ 38.5% |
ほか、アメリカとその他国の売上比率=38:62とのこと。
完全に減収減益ですね。第1四半期から3期連続となります。これは2001年以来15年ぶりの出来事。2017年第1四半期はアップルウォッチ2、新型MacBook Pro発売などのプラス要因もありますが、どこまで改善されるかはわかりません。iPhone7も日本では好調のようですが、海外ではイマイチ。まだまだ厳しい状況が続きそうです。
2016年第4四半期のiPhone、iPad、Mac販売台数
2016年 第4四半期 7~9月度 | 成長率 | |
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iPhone | 4550万台 | -5.2% |
iPad | 930万台 | -6.0% |
Mac | 490万台 | -14.0% |
業績どおりのマイナス成長となっています。サムスンが勝手に自爆してくれたこともあり、次の期は多少回復しそうですが一時的なものでしょうし、その分中国メーカーが元気なので今後も厳しいでしょうね。
まとめ:アップルが業績を発表 2016年7月~9月度も減収減益に
CEOのティムクック氏は「力強い業績」「(サービス部門の)信じられないような勢いにわくわく」「素晴らしい締めくくり」と言ってますけど、どう見ても素晴らしいとは思えない結果。今後また輝きを取り戻せるのか?は「iPhone8(仮)」にかかっていると言えそうです。