2016年は「VR元年」と言われた年。スマホメーカーが自社のスマホを利用したVRメガネを発売したり、世界で一番売れてるゲーム機「プレイステーション4」にヘッドマウントディスプレイが登場し大人気となりました。ニュースになることも多く、知ってる人、すでに触れたことがある人も多いでしょう。
そこでMM総研が発表したデータをもとに、VRやARに関する世間一般の認知度や利用状況についてまとめてみました。
調査対象:15~69歳の男女 2815人
調査時期:2016年11月
日本国内のVR、ARの利用実態
そもそもVR、ARとはどんなもの?
VRとは?
バーチャルリアリティ(Virtual Reality)の頭文字をとったもの。「仮想現実」「人口現実感」とも言う。コンピュータを利用して人工的な環境を作り、そこでさまざまな体験を提供する技術のこと。
ARとは?
アグメンティッドリアリティ(Augmented Reality)の頭文字をとったもの。「拡張現実」とも言う。現実空間に付加情報を表示させて現実世界を拡張する技術のこと。ポケモンGOがわかりやすいですね。
Q.VRとARについて知っていますか?
VR認知度 | AR認知度 | |
---|---|---|
よく知っている | 16.9% | 9.5% |
聞いたことはある | 30.6% | 21.4% |
全然知らない | 52.5% | 69.1% |
VRを知っている、と回答した人は47.5%と約半数、ARは30.9%と約3分の1が知っているようです。スマホメーカーやゲームメーカーなど各社がイベント開催し、それがニュースになることが多かった2016年。2015年のデータはありませんが、認知度アップに確実に影響しているでしょうね。
Q.VRヘッドマウントディスプレイは持っていますか?
- 3.4% 持っている
- 8.0% 検討中
- 88.5% 持っていない
この持っていると回答した人のほとんどは2000円前後で買えるプラスチックやダンボール製などの簡易的なヘッドマウントディスプレイとなっています。プレイステーション4やサムスンなどが発売しているスマホ用製品を実際に買っているひとはまだまだ少数のようです。
Q.今後VRを体験してみたいと思いますか?
- 30.2% 体験したい
- 69.8% 興味なし
持っていない人を対象に質問した結果、3割は興味を持っているようです。
Q.ARコンテンツを使ったことはありますか?
- 69.1% 使ったことがない
- 30.9% 使ったことがある
知っていますか?の質問通りの割合です。約7割はまだ未体験という結果に。続いて使ったことがあるARコンテンツはどんなものなのか?についてランキングにしてみました。
ARコンテンツ利用率ランキング
- 65.8% ポケモンGO
- 31.6% カメラアプリ(SNOWなど撮影時の顔加工など)
- 17.5% 天気予報
- 15.6% ゲームアプリ
- 14.8% 商品の付録やおまけ(バーコードを読み取ると表示されるなど)
- 13.1% 観光案内(読み取ると情報が表示されるなど)
- 10.8% ナビゲーション(車のフロントガラス表示など)
- 6.9% AR書籍
- 4.8% 仕事関連
- 4.5% 家具配置シミュレーター
- 0.1% その他
2016年夏に登場し世界的でブームを巻き起こした「ポケモンGO」がダントツの1位に。AR認知度アップに一番貢献したゲームアプリと言えそうです。
そのほかについてはまだまだこれから普及していく段階ですが、活躍の場はどんどん広がっていきそうですね。
Q.今後ARを体験してみたいと思いますか?
- 25.6% 体験したい
- 74.4% 興味なし
使ったことがない人向けの質問したところ、4人に1人は興味があるようです。
2016年はVR元年といわれた年ですが、実際どれくらいの市場規模だったのか?についてのデータは以下のとおりになっています。
2016年度の市場規模
- VRコンテンツ 27億円
- ARコンテンツ 59億円
- VRヘッドマウントディスプレイ 55億円
ARコンテンツは「ポケモンGO」が大きいですね。スマホで手軽に利用できることもあって、今のところVR市場より好調です。ただ今後ハードが揃っていけばVR市場のほうが大きくなっていくでしょうし、MM総研の予想では東京オリンピック翌年の2012年にはVR市場はARの4倍ほどになると発表しています。
まとめ:
MM総研が発表したVR・AR利用実態データについて紹介しました。
これから確実に広まっていくVR・AR技術。VRについてはゲームが主流ですが、今後は仕事やお店などいろいろなシチュエーションに導入されていくと思います。オリンピックに向けて急激に普及、発展していくと予想されてますし、2020年はオリンピックイヤーとともにVR・ARイヤーになるかもしれませんね。開会式ではぜひ活用してもらいたい。自宅で会場にいるかのような体験ができたら楽しいでしょうね。